裏純情倶楽部 それは、魅録の一言から始まった。 「お前ら、女の子の服装って、どんなのが好き?」 その言葉に、清四郎と美童は「うーん」と考え込んだ。 やがて美童が顔を輝かせて言った。 「やっぱりシャネルの5番かな!」 「なんだ、そのシャネルの5番てのは。シャネルに野球チームなんてあったか?」 「裸で?」 変な勘違いしている魅録はほっといて、清四郎は続きを促した。美童の顔のニヤニヤ が深まる。 「そりゃー、もちろん。……女性の本当の美は服の上からじゃあ、分からないからね〜」 「素っ裸にシャネルの5番が良いんですか?」 「うん、そう。なんだよ、清四郎は異論があるのか?」 「……そこに、ネックレスも付け加えてほしいですね」 真顔の清四郎に、美童の青い瞳がキラリと光った。 「……いいね!」 「いいですよね。素肌にネックレス」 「アンクレットとかね。萌えるよね」 「ええ」 段々、話が生々しくなってきて、魅録は赤面した。 「おいおいおい!俺が聞きたいのは、そんなことじゃなくてさあ」 「じゃあ、どんなことですか?あ、そうだ。魅録はセーラー服が好きなんですよね」 「へー、そうなんだ。そうか、セーラー服は脱がすけど、靴下は脱がさないのが好きと か?」 「な、な……」 ちょっと図星を指されてしまった魅録。清四郎と美童は神妙に頷いている。 「でも、気持ちは分かりますよ」 「僕も分かるなあ。なんか、不自然なところがそそるというか……」 「すっきり、全部脱がせちゃうと、つまらないというか」 「ブラジャーも着けたままで、やりたい……みたいな?」 「外れかけとかいいですよね」 「上にずらしちゃったりね」 エスカレートする友人の会話に、魅録は俯いた。 (……くそっ、どうしてこんな話になったんだあ!?) 彼は話題を振った己を呪った。……アーメン。 以前、掲示板で書いたものです。 純情倶楽部の回答編てことで……。 BACK |